fub.net

fub.net

配布元:ファキーンユニシスブラウザ(←ブラウザの正式名称でもあり、本当にこんな名前です)
解説 (fub解説 fub_red解説 オンラインヘルプ

国産タブブラウザの中ではかなりの長い歴史を持ち、かつ現在においても更新が続けられているブラウザです。
まずVisualBasic(以降VB)で作られたfub、および赤くて角突きで3倍高速らしいfub_redがあり、
そしてこのfub.netは作成言語をVBからC#に変更、fubとfub_redの性能を統合し、それ以上に機能が増えているそうです。
もっとも、僕の場合は初期fubおよびfub_redを使ったことはなく、これからも使わないかと思いますが。
では、まず軽く長所短所をば。

長所
・2段式のグループタブ機能(親タブ、子タブ関係の構築)
・上記構成を利用したgrep検索(1つのグループのすべてのタブに一気にページ内検索をかけることができる)
・ポップアップは自動抑止
・セキュリティ関係のフィルタを用意し、手軽に切り替え可能(スクリーンショットでは右上のやつね)
・メニューバーがない……と思ったらツールバーアイコンに用意されているのが個人的にはステキ
・リンクバーにアイコンのみ表示させる機能により、プログラムランチャとして使える(普通のリンクバーとして使うにはつらくなるので注意)
・ページ内のリンクをどこでもいいのでドラッグ&ドロップすると、Web翻訳したりフィルタをかけて開いたりできる(スーパードラッグ&ドロップ)
・文字列を選択してドラッグ&ドロップの場合は、URLとみなして開いたりGoogle検索したりできる
・選択範囲内に複数のリンクがある場合、それを単独ホイールクリックでまとめて開くことができる
・同様にしてURL文字列を選択し、単独ホイールクリックで開くことが可能
・アクティブなページをエクスプローラーバーに取り込むことができる(カスタムパネル機能)
→取り込み方、使い方はこちらにて。配布されているサンプルソースは便利(↑画像の左はその1つ)
・お気に入りはIE互換
・スーパードラッグ&ドロップや右→左クリック、左→右クリックへの機能割り当てなど、強力なマウス操作
・さらに0.0.2.16よりマウスジェスチャーを実装。マウスジェスチャーとはいかなるものかを飲み込みやすい設定画面
・プラグイン拡張の恩恵か、検索バーをも実装。他のタブブラウザに機能面では劣るが、使いやすさでは引けをとらない
・作者のサイトからプラグインDLLを別途ダウンロードすることで、プロキシを独自に1つだけ設定可能
・同様にプラグイン拡張によりRSSを使用可能

短所
・起動がしょんぼりするほど重い(が、起動してしまえば実はそんなに重くない)
・Win98以降、IE6以降、かつWindowsUpdateより.NET Frameworkをダウンロードしてきた環境でないと駄目
・最新版の配布は掲示板上って言ってたからその通りにしてみたら実はそこでは実行ファイル(exe)のみ
・必要ファイル一式はちゃんと上記の配布ページからダウンロードしましょう
・キーボード操作重視でそれ関係の機能は充実しているが、キーカスタマイズはできない
・グループタブ機能はこのブラウザの最大の特徴だが、表示領域を圧迫する
・ブラウザの正式名称は子供に悪影響(でもこれはメニュー「オプション」→「設定」の「全般・表示」から変更は可能です)

マウスジェスチャーを実装してから、飛躍的に使い勝手が向上しました。
もともとジェスチャーなしでもそれなりに使えてはいたんですが、やっぱり僕はマウス派なんだなと実感しました。
しかもただ使いやすいだけじゃなく、設定もものすごくやりやすい形です(「マウスジェスチャー」参照)。
また、マウスジェスチャー以外のマウス操作も非常に充実しているので、ブラウザの操作はほとんどマウス任せという人は、
かなり幸せになれるかもしれません。そのかわりマウスがボロボロになるかもしれませんが。(おい)
また、セキュリティフィルタについて。これは他のタブブラウザに比べて状態を把握しやすい仕様だと思います。
フィルタバー上の右クリックメニューからいつでも新規作成・カスタマイズが可能で、JavascriptやActiveXのほか、
ポップアップの抑止設定や自動読み込みの設定など、詳細な設定が可能になっています。
で、ボタン押下状態になってるフィルタが基本セキュリティとなっていて、通常は常にそのフィルタが適用されるわけですが、
別のフィルタをホイールクリックすると、その時点でアクティブなタブにのみ、クリックしたフィルタのセキュリティを適用できます。
ちなみに基本セキュリティを変える際、別のフィルタを押下状態にしたあと、
既存のタブについては手動で更新しておかないと反映されないので注意。

さて、機能面でははっきり言って僕の中では最強のブラウザだと今感じてます。
しかし最強であると同時に、fub.netの使用はものすごく贅沢な感じもしてしまいます。
というのも、fub.netは初心者向けだとかそうじゃないとかいう問題以前に、
環境の問題でそもそも使うことすらできない場合があります。
その理由は短所でも説明しているとおり。言い換えれば、Win95の人は残念ながら使えません。
また、使える環境を持っているにしても、パソコンのスペックにも高いレベルのものが求められることになります。
操作性においては非常に優れているものの、タブブラウザの中ではメモリ消費量はかなり高いものと思われます。
――なので。
パソコンのスペックが高い、通信環境がしっかりしている、ということに自信を持てる人には、お勧め度は高いかも。

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機能説明は以上。
しかしレポートはまだ続きます。すでにいろんなところで語られていますが、このブラウザの正式名称の由来について少々。
英語で書くとfuckin uni$ys browser。uni$ysとは会社名で、gif画像形式に関する特許を持っていたらしいです。
(今はその特許は切れたとかどうとか。ただしうろ覚えなのであまり信じないでください)
で、uni$ys社の横槍により配布中止の道をたどってしまったタブブラウザがいくつかあったりします。
最も有名なのはDona Web Browser。機能として洗練されてはいないながらも、
独自ブックマーク、ブックマークエディタ、リンク抽出、登録式ポップアップ抑止などの機能を備えており、
また当時は他にタブブラウザといえば海外のNetCaptorくらいしか存在しなかったため、人気が高かったらしいです。
しかしuni$ys社が↓のようなことを言いました。
「画像形式の一つ、gifに使われている圧縮形式LZWは我が社の特許であり、gifを扱うソフトはフリーウェアでも金を払え。
また我が社に献金してないソフトで作ったgifを扱うならば、そのサイト管理者も5000ドル払え」

最初からこう言っていたならともかく、初めは使用無料だったのに、gifが流行ってからいきなり金を払えなどと言ってきたらしいので、さあ大変。
結局Dona Web Browserの作者さんはソフトをシェアウェアとするのではなく、配布停止の道を選んだそうです。
しかし、その後もIEコンポーネントを使ったタブブラウザは制作され続け、その一方でuni$ys社の追及はなかったと言います。
(ここまでの文章においては、こちらを参考にしました(ていうかむしろ引用かも)(テキストファイルなので注意))

そんな経緯とfubの名称に関係があるのかないのかというのは確定した話を見たことがないのですが、
上記の話自体は確かにfuckin uni$ysを感じました。
で、Dona Web Browserのお気に入り形式は、実はNilBrowserBookmark-Adaptarでもサポートされています。
今や意味があると思えませんが。(笑)



で、最後の最後にもう1つ。何気にこのブラウザを使う上でものすごーく重要なこと。
使うときは鋼鉄製のマラカスで他人のマラカスや他人の頭を木っ端微塵に粉砕しながら、
マイクに向かって力の限り「レイヴオーン!!」と叫ぶべし、だそうです。


















ごめんなさい大嘘です。(謝るの早い)

















でも元ネタはわからないのですが(ぐぐったこともない。ぐぐってみるかなぁ)、その勢いはとてもステキ。
機能面とは別に、ここでかなり個人的にポイント稼いでます。(笑)
独自性が強すぎて相性が合う人はとても限られてきます(作者さんとしてもユーザー数が増えるのは好ましくないようです)が、
興味と余裕のある人は触れてみるのも悪くないブラウザだと思います。

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